寒天の効果
人の消化液で分解されないのが食物繊維ですが、寒天はさらに大量の水を保持したまま腸へとやってくるため、腸内で大幅な体積を占める特異的な存在の食べ物。
その結果、糖やコレステロールの吸収が阻害され、血糖値の上昇が緩やかになったり、余分なコレステロールを体外に排出してくれるのです。
また、保水させて固めた寒天でなくても、いったん加熱して溶かした寒天であれば体温で固まるため、同様の効果が得られるのです。
※この効果が認められたのは、煮固めた寒天170g(食物繊維2g分)を摂取した場合。
寒天ダイエット
簡単に言えば、寒天ダイエットとは寒天を食べて空腹感を満たすという方法です。カロリーの低い・もしくはゼロのもので、満腹感とまではいかなくとも、多少の空腹感を阻止出来れば、必然的に間食も減り、その後に食べる主食の量も減ります。
これは、豆乳ダイエットや水飲みダイエットなどとよくにた考え方です。
寒天は腹持ちも良く、様々な料理にも加える事が出来る事からも、実行しやすいダイエット方法のひとつです。
また、寒天に含まれている大量の食物繊維の働きも、このダイエット方法を知る上で大切な事です。
棒寒天を使った事のある方は分かると思いますが、あのスポンジ状の繊維質が、「ガラクトース」という水に溶けない、つまり体内で消化吸収されない不溶性食物繊維です。
この食物繊維は、腸内にある消化途中の余分な脂肪・老廃物・悪玉コレステロールなどを絡め取ってくれます。
そして、便の量を増やして腸のぜん動運動を促し、排泄をスムーズにします。
ですから、便秘改善は勿論、脂肪などが体内に吸収されるのを防いでくれる、ダイエットには最適な食材ともいえるのです。
また寒天には、ごく少量ですがカルシウムなどのミネラルも含まれています。
カルシウムなどのミネラルには、精神を安定させる作用があり、ストレスからの過食などストレス太りを抑制してくれます。
さらにミネラルは、エネルギー代謝を高めるのにも重要な栄養です。
寒天とりんごの関係
ダイエットに最適な食材である寒天ですが、ひとつ欠点があります。
それは、海藻類すべてに通じるものですが、「身体を冷やす食べ物」であるという事です。
冷え=代謝の低下、むくみ、セルライト・・・と関連性が強いため、特に下半身太りの方や女性には、問題が残ります。
寒天と一緒に摂る事が最適とされる「りんご」は、身体を暖める効果をもっています。
りんごにも食物繊維が豊富なのは、ご存知の方も多いでしょう。
こちらは「ペクチン」と言って、水溶性食物繊維です。
主な働きは、腸内の善玉菌を増やすだけでなく、腸内で胆汁酸が吸収されるのを防ぎます。
胆汁酸は消化液のひとつで、コレステロールを材料に肝臓で作り出されます。
食べ物の栄養が腸で吸収されるのを助ける役割をしているのですが、同時に胆汁酸自身も吸収され、肝臓に送られて再利用されます。
ですから、ペクチンによって胆汁酸の吸収が阻まれると、肝臓で新しく生産しなくてはならなくなり、これが体内のコレステロールの消費につながるのです。
身体を冷やしてしまう寒天に、身体を暖める働きをもつリンゴを加える事。
逆の見方をしてみましょう。
身体に良い成分をたくさん持つリンゴ・・・。
ずっと以前に「りんごダイエット」などという、毎日リンゴだけを食べるダイエット法が流行りました。
極端な偏った食事によるダイエットというのは、心身に悪影響を及ぼすので、論外でしょうが、りんごの欠点は、腹持ちが悪い事・・・炭水化物(糖分)が高い事にあります。
それをクリアしたのが寒天との組み合わせとも言えるでしょう。
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